鉄斎美術館

展覧会のご案内

聖光殿(本館) 展覧会

鉄斎の仙境―神仙の棲む世界―

聖光殿

現在、展覧会開催中です。

会期

2025年11月11日(火)~12月21日(日)
※会期は変更となる場合があります

会場 鉄斎美術館本館「聖光殿」
開館時間 午前10時~午後4時30分(入館は午後4時まで)
休館

月曜日

展示説明会

下記の日程で学芸員による展示説明会があります。
11月22日、12月6日、12月20日 各土曜日午後1時30分より

入館料

一般:600円
高・大生:400円
小・中生:200円
※老人・障害者手帳を提示の方、各々半額。

展覧会の見どころ

古代中国の神仙思想から生まれた「仙境」は不老不死の仙人が棲むとされる伝説の地で、隠遁生活に憧れを抱く文人たちの好画題として、また吉祥を象徴する存在として親しまれました。近代文人画の巨匠富岡鉄斎(1836~1924)は若い頃より理想郷に想いを馳せ、自身の胸中の丘壑たる仙境を描いています。道教にも精通した該博な知識をもとに、渤海湾中に浮かぶとされる三神山や寿老人、陳希夷、西王母をはじめとした神仙を描き、ときには富士山など日本の景に仙境を重ねて表現しました。

晩年には長寿を何よりの幸せと感謝し、自身を今世の寿老人にたとえました。清澄な幸福感に満ちた鉄斎の仙境図は人々に求められ、数多の傑作を遺しています。本展では青緑の美しい仙境と海を渡る神仙たちを個性豊かに描いた三幅対の大作《寿山福海図》、瑞々しい水墨であらわした最晩年の名品《蓬莱山図》などをご覧いただきます。鉄斎が理想とした神仙の世界に心を遊ばせていただければ幸いです。

主な展示作品

蓬莱山図 明治時代   30歳代   掛軸
五岳真形図 明治36年(1903)   63歳   巻子
寿山福海図 明治32年(1899)   64歳   掛軸
富士山図 明治45年(1912)   77歳   掛軸
陳希夷僊窩図 大正9年(1920)   85歳   掛軸
心遊仙境図 大正11年(1922)   87歳   掛軸
西王母図 大正12年(1923)   88歳   掛軸
蓬莱山図 大正13年(1924)   89歳   掛軸

次回展覧会

「鉄斎の人物画―画道のはじめは人物なり―」

2026年3月10日(火)~5月24日(日)
※前・後期の展示替えを予定しています

史料館(別館) 展覧会

【小企画展】鉄斎―古典の世界―

史料館

現在は休館中です。会期をご確認ください。

会期

2026年1月6日(火)~2月15日(日)
※会期は変更となる場合があります

会場 鉄斎美術館別館「史料館」
開館時間 午前9時30分~午後4時30分
休館 月曜日(ただし1月12日は開館、翌13日休館)
※2025年より、休館日が月曜日に変更となりました
入館料

無料

展覧会の見どころ

富岡鉄斎(1836~1924)は、文人画の伝統と精神を受け継ぎながら、独自の画境を切り拓きました。流派にとらわれない多様な画風が特徴で、日本の自然や文化を表現する際にはやまと絵風の技法をしばしば用いています。本展では仏教説話を美しい彩色で描いた《奈良八重桜図》、万葉集の和歌に取材した《山上憶良貧窮問答歌図》など、鉄斎がえがく古典の世界をご覧いただきます。

主な展示作品

北野大茶湯図巻 明治23年(1890) 巻子
山上憶良貧窮問答歌図 明治時代 掛軸
蕉翁乗馬図 明治時代 掛軸
大嘗会図・釈奠図 明治時代 掛軸
始献牛乳図 明治~大正時代 掛軸
奈良八重桜図 大正7年(1918) 額装

宝塚市立中央図書館聖光文庫共催企画

聖光文庫開設50周年 富岡鉄斎の画の源泉―愛蔵書画・拓本に探る―

聖光文庫

現在、開催中です。

会期 2025年12月7日(日)~2026年2月15日(日)
会場 宝塚市立中央図書館 聖光文庫(入場無料)
開室時間 午前10時~午後5時
休館 水曜日、第2金曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
問い合わせ 宝塚市立中央図書館
TEL: 0797-84-6121

展覧会の見どころ

近代文人画の巨匠と謳われる富岡鉄斎(1836~1924)は、晩年にみられる力強い筆致と大胆な構図がよく知られますが、「自分の画には師承はない、すべて盗み描きだ」と語ったといいます。万巻の書を読破した鉄斎は、渉猟したあらゆる古書画や出版物から画題を得て、画と賛に反映しました。本展では、子息富岡謙蔵(1873~1918)が鉄斎のために中国から持ち帰り、鉄斎が画の源泉とした拓本《寒山拾得図》や《東坡笠屐図》を中心に、アイヌの風俗を描く《蝦夷草紙図絵(写本)》や経典の形式を借りて酒の功徳をおもしろおかしく説いた《仏説摩訶酒仏妙楽経》等、鉄斎の画の源泉となった資料をご覧いただきます。

また、鉄斎美術館 本館「聖光殿」および別館「史料館」で同時期に開催する展覧会では、本展の出品作品を元に鉄斎が描いた本画を一部展示しますので、あわせてお楽しみください。