鉄斎美術館からのお知らせ

鉄斎美術館からのお知らせ

「鉄斎-文人多癖-」展、本日から始まりました!

本日初日を迎えた「鉄斎-文人多癖-」展
  
タイトルにある「癖(へき)」とは、特定の嗜好物に対する異常な執着、偏愛のことをいい、今日的に言いかえるとすれば、マニアやオタクにあたります。
本展では、王羲之の鵞癖、陶淵明の菊癖、李白の酒癖、陸羽の茶癖、蘇東坡の談鬼癖、米芾の石癖、倪瓚の潔癖などの中国の文人たちの癖好をご紹介するとともに、鉄斎が中国の文人や日本の畸人たちの非凡な精神に学んで、のめり込んだ癖好のあり様を、多彩な作品を通してご覧いただきます。

入り口ホールでは、呉昌碩筆の《曼陀羅窟書》扁額が皆さまをお出迎えします。
前期展示は10月14日(日)までです。是非ご来館ください!

第7回聖光文庫文化講座のご案内

本年の12月2日(日)に開催される第7回聖光文庫文化講座(鉄斎美術館・宝塚市立中央図書館聖光文庫共催)のちらしが出来上がりました。
演題は下記のとおりです。

第1講 「鉄斎の絵と鉄斎ゆかりの敦煌古書-杏雨書屋の所蔵品から-」
東野治之(武田科学振興財団 杏雨書屋館長)
https://www.takeda-sci.or.jp/business/kyou.html

第2講 「京都の近代-美術工芸を中心に-」
並木誠士(京都工芸繊維大学教授、同大学美術工芸資料館館長)
http://www.museum.kit.ac.jp/

申し込みは、11月4日から宝塚市立中央図書館(0797-84-6121)にて、先着順で受け付けます(聴講無料、定員90名)。
専門的なお話が聞ける貴重な機会ですので、今からご予定いただきまして、是非ご参加ください。

「鉄斎-文人多癖-」展のちらしが出来あがりました!

「文人多癖」ってどう読むの? そんなお声がちらほらと届いています。
「ぶんじんたへき」と音読みし、「文人は癖多し」と訓読みします。
文人とは詩文書画をよくする人、癖(へき)とは今日的にいうならマニアやオタクに相当するといえます。

この度、「鉄斎-文人多癖-」展のちらしが出来あがりました。
今回は鉄斎の多癖をご紹介する企画ですので、ポップで多彩なイメージになるよう、デザイナーさんにお願いしました。
池大雅、王羲之(おうぎし)、倪瓚(げいさん)といった和漢の文人を選びましたが、彼らがどういった癖を持っていたかご存知でしょうか。

展覧会は9月11日から開催です。
http://www.kiyoshikojin.or.jp/tessai_exhibition/

ただ今、オープンに向けて準備中です。 ご期待ください!

辰馬悦叟君頌徳碑

鉄斎美術館「聖光殿」に向かって左手に、こんな石碑があるのをご存じですか?
仏教の開祖であるお釈迦様の足形を石面に刻んだ「仏足石」の隣に並ぶこの石碑は、「辰馬悦叟君頌徳碑」といいます。

辰馬悦叟(1835~1920)とは明治・大正期の西宮の酒造家です。近代文人画の巨匠富岡鉄斎(1836~1924)と親交が深く、鉄斎作品を蒐集していたことでも知られています。現在そのコレクションの多くは、辰馬考古資料館の所蔵となっています。辰馬氏が清荒神清澄寺の篤信者であったことから、没後、境内に頌徳碑を建碑することになりました。当山第37世法主坂本光浄(1875~1969)は、石碑の篆額(一番上に刻まれた題字)を依頼するために、初めて京都の鉄斎を訪ねました。このときの縁が、鉄斎と光浄の交流に繋がりました。

ひっそりと佇む石碑は、辰馬氏と清荒神、そして清荒神と鉄斎の縁を今に伝えています。
宝塚で歴史散策する折には、是非こちらにも注目してみてください!

国立新美術館「墨魂の昴」展に《白居易問鶴詩書》を出品しています

第70回毎日書道展を記念して、7月11日(水)より、近代書道の礎を築いた書の巨人たち(明治維新~昭和20年まで)の作品が揃う特別展示「墨魂の昴―近代書道の人々―」展が国立新美術館で開催されています。
清荒神清澄寺 鉄斎美術館からは、富岡鉄斎の書の代表作として《白居易問鶴詩書》を出品しています。
鉄斎をはじめ、大田垣蓮月、西郷隆盛、犬養毅(木堂)など戦後の書に大きな影響を及ぼした64人の作品が、文人・政治家・宮家、漢字、かな、篆刻・刻字、の四部構成で展示されています。また、日中平和友好条約締結40周年を記念して出品される愛新覚羅溥儀の作品も話題を集めています。
お近くの方は是非ご覧になって下さい。

展覧会名:第70回毎日書道展 特別展示「墨魂の昴―近代書道の人々―」
会期:2018年7月11日(水)~8月5日(日)
会場:国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2
主催:一般社団法人 毎日書道会・毎日新聞社
http://www.mainichishodo.org/special_events/
電話:03-6812-9921 

香雪美術館「鈴木松年」展に《諸家蔬果図》を出品しています

7月10日(火)から、明治期に京都画壇の中心として活躍し、「今蕭白」と呼ばれた鈴木松年(1838~1928)の生誕170年・没後100年を記念した展覧会が香雪美術館で開催されています。
清荒神清澄寺 鉄斎美術館からは、富岡鉄斎、田能村直入、鈴木松年、今尾景年、竹内栖鳳ら19名による寄書きの扇子《諸家蔬果図》(前期展示)を出品しています。
館外初出品となりますので、是非ご覧になって下さい。

展覧会名:「生誕170年・没後100年記念 鈴木松年 今蕭白と呼ばれた男」
会期:2018年7月10日(火)~9月30日(日)
前期 7月10日(火)~8月19日(日) 後期 8月21日(火)~9月30日(日)
会場:香雪美術館 神戸市灘区御影郡家2丁目12-1
電話:078-841-0652
http://www.kosetsu-museum.or.jp/mikage/

「鉄斎の旅」展の出品目録を公開しました

6月17日(日)、「鉄斎の旅―足跡、天下に遍(あまね)し―」展は最終日を迎え、好評のうちに会期を終えることができました。不安定な天候が続くなか、多くの方に足を運んでいただきました。展覧会にお越しくださった皆様、ありがとうございました。

当館ホームページでは、過去10年分の出品目録をWEB公開しています。展覧会ページの「展覧会アーカイブ」に一覧を掲載していますので、是非ご活用ください。
最新の出品目録はこちら ⇒ 「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」 出品目録PDF

鉄斎美術館は只今、夏期休館中です。
次回展覧会「鉄斎―文人多癖―」は、9月11日(火)から開催いたします。ご期待ください!

「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」展終了まであと1週間!

6月9日(土)、鉄斎美術館では「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」展のギャラリートークを開催し、多くの方にご参加いただきました。後期展には色彩豊かで華やぎある大和絵風の作品が並び、前期展とは趣の異なった旅の世界をお楽しみいただけます。鉄斎が生涯愛用した印章「足蹟遍天下」(江馬天江刻)や、アイヌ民具なども必見です!

「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」展は6月17日(日)までの開催です。是非お越しください。

「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」展、後期展示開催!

鉄斎美術館では、本日5月12日(土)より、「鉄斎の旅―足跡、天下に遍(あまね)し―」展の後期展示が始まりました。
今回の見どころは、「北海道の名付け親」として知られる松浦武四郎や諸書から北海道の実情を学び、明治7年(1872)に北海道旅行を果たした鉄斎が、アイヌ民族に主題を得て描いた作品の数々です。旅の風景だけでなく、生き生きとした人物表現が楽しめるのも鉄斎作品の魅力のひとつです。このほか、南朝史跡に取材した絵図、絵画や、京都八坂神社の祇園祭や太秦広隆寺の牛祭などの祭礼を描く屏風《四祭図》などを展示しています。
後期展示は6月17日(日)までです。是非お越しください。

また、新聞・雑誌で今回の展覧会が紹介されました。こちらもあわせてご覧いただくと、展覧会をより楽しんでいただけます。

ウィズたからづか4月号 2018年3月15日発行

▼産経新聞 2018年4月12日(木)
正木利和のスポカル 北海道から鹿児島、はては富士山頂まで、日本中を旅した文人画家鉄斎が描いた真実

▼神戸新聞 2018年4月28日(土)朝刊
全国旅した鉄斎の足跡」(web記事は会員限定公開)

神戸芸術工科大学ビジュアルデザイン学科の学生の皆さん、「鉄斎の旅」展を見学!

神戸市にある、神戸芸術工科大学のビジュアルデザイン学科の学生と先生方、約100名が、「鉄斎の旅―足跡、天下に遍し―」展を見学しました。
同学科では、「ビジュアルデザイン基礎」という1回生で初めて体験する実習科目で、近代文人画の巨匠・富岡鉄斎の作品に触れる試みをしています。今年は、現在展示中の《名所十二景図》(5月6日まで)のうち、北海道積丹半島の東に位置する「蝋燭岩図」の摸写に取り組んでいます。課題の作品だけでなく、展覧会全体を熱心に鑑賞されていました。

69歳にして、「私は万巻の書を読み、千里の道を行ったけれども、恥ずかしながらまだ画祖となることが出来ない」といった鉄斎の作品が、10代を中心とした学生さんに、どのように映ったのか、興味のあるところです。